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ECの購買心理を活用してスコアリング精度を最大化する方法

MAツールのスコアリング、単純に行動履歴が多い順に点数が増えていく設定になっていませんか?実は単に行動した数が多いだけでは精度はまだ高くありません。リードナーチャリングの相手は人間、その人間は例えBtoBの商材やサービスであってもモノを購入する心理と同じです。つまり購買心理を元にスコアリングしないといけません。

目次

スコアリングとは

スコアリングとは、見込み客(リード)を登録元チャネルや属性、行動履歴によって特定の方法で点数化して評価し、高い見込客を優先的にアプローチを行っていく評価方法です。

スコアには、大きく分けると「属性スコア」「行動スコア」の2つのスコアがあり、そのスコアに応じて適切なアプローチを決めて行うことを意味します。

スコアリングは企業における効率的・効果的な営業アプローチをするために不可欠の方法であり、闇雲にアプローチを数打てば当たるというような営業方法から脱却するために重要な方法です。 属性情報のスコアリングでは、企業名や顧客情報、登録元チャネルなどの情報を基本にして企業属性や個人情報などを基にアプローチ優先度を判断します。
 一方で、行動情報に基づくスコアリングは、Webサイトの特定ページ閲覧やメールの開封やリンクのクリック、資料請求のようなコンバージョン、セミナーへの参加申込みなど、見込み客のオンラインやオフラインでの行動も基準に考えます。

昨今の人材リソース不足も相まって、このスコアリングは営業活動の業務効率化において非常に重要な考えです。

一般的なスコアリング

一般的なMAツールでのスコアリングは属性で予めスコアリングされることがありますが、リードナーチャリングを行っていく上では行動スコアが主役になってきます。

というのも受注までのリードタイムが長い商品やサービスは顧客が発注・購入を決定するまで様々な情報を仕入れて検討し、競合商品・サービスも比較するため、いかに自社のコンテンツに接触してもらうかがポイントとなります。

・属性スコアリングの評価例
B2B:役職が課長なら+10点 従業員数1000名以上の会社なら+20点 
B2C:貯蓄額1000万円以上なら+50点 貯蓄額500万円以上なら+25点

・行動スコアリングの評価例
事例ページを見たら+10点
資料請求したら+20点
メール本文のリンクをクリックしたら+5点

リードナーチャリングが進まない理由

一般的なMAツールを導入してスコアリングはほぼすべての企業が実施されていると思いますが、スコアリングの点数が複雑すぎて覚えられないことが多くないでしょうか?
 特に、行動スコアリングは見込客が行動を長い間かけて点数が増えていきます。
実際に設定したスコアリングの点数桁が一桁の場合、やみくもページサーフィンしていても上がっていくため、一口にリードナーチャリングが有効に機能しているかの精度は低い可能性があるのです。

・スコアリングが有効に機能していない例
事例ページを見たら+10点 資料請求したら+20点 メール本文のリンクをクリックしたら+5点 と設定しても 「メール本文のリンクをクリックしたら+5点」をネットサーフィン感覚で2回見るのと、「事例ページを見たら+10点」1回とスコアリング有効性は同じになってしまう

スコアリングの精度を上げるための考え方

そのため、スコアリングを行動だけで設定しても運用すればするほど、有効に機能しなくなります。
要は、受注・購入に結びつかない見込客リストがどんどん上位に溜まっていく可能性があります。 そこで、ECサイトのランディングページでよく活用されている「購買心理」を活用しましょう。 購買心理とは人間である以上、モノを購入するのに必ず経由する気持ちの流れのことです。

1.興味
見てみたい、聞いていみたいなどのちょっとした感情の発火

2.関心
自分ごとになる手前の感情

3.連想
この商品を購入したら楽しくなるな、便利になるな、売上が上がるな、などの期待

4.欲望
手に入れたいと思うポイント

5.比較
他社ではなくこの商品でないとダメな理由、今手に入れないと損をする理由

6.確信
購入する前の不安を取り除く要素

7.行動
購入方法や決済、到着日時など

このやり方を行うと改善する理由

この購買心理を利用するとまず最初に気づくことですが、配信しているコンテンツにこの購買心理に当てはまらない、またはそもそもない配信コンテンツがあるのではないでしょうか?
あるいは、この購買心理の興味ばっかりに当てはまるコンテンツが多いなどの偏りだったりです。 そのため、まずは配信しているコンテンツをこの購買心理の7つにグルーピングしましょう。
そうすると、先程ご説明した行動スコアリングのやり方を変える必要が出てきます。

 改善が必要な例)
 ・興味にグルーピングできる情報コンテンツを配信してクリックが多く、点数が高い
・連想、欲望にグルーピングできる情報コンテンツを配信してクリックが多く、点数が高い
・確信にグルーピングできる情報コンテンツを送ってもクリックされていない

実際のやり方

なんとなくご想像できましたでしょうか?
勘の鋭い方はどうやればリードナーチャリングが改善するかおわかりいただけたと思います。

下記に改善のやり方を記載しますので是非参考にしてみてください。

・購買心理を7つに分けてリスト化する(エクセスで表組みがおすすめです)

 ・配信コンテンツをそれぞれに紐づけて全量を見る

 ・配信コンテンツで足りない、抜けている購買心理があれば新しく用意する

 ・購買心理のコンテンツで行動に向かうにつれ、クリックや開封の行動スコアリング点数を高く設定する(できれば段階ごとに一桁変えるくらいで)
 ↓
 ・再度、購買心理の興味にグルーピングしたコンテンツから配信して、リードナーチャリング度合いを見る